Stabilizer

Stabilizer

フロント・スタビライザーを交換しました。

スタビライザーは左右のロアアームを繋ぐコの字型をした棒ですが、カーブなどで荷重移動した車体をこの棒がねじれることによる反発力を利用し、車体のロールを抑える働きがありますので操縦安定性に貢献しています。

道路で直進中に左右のタイヤがまったく同時に沈み込んだりした場合は、このスタビはねじれませんのでまったく働いていませんが、実際は街中直進中でも左右で路面の凹凸が違うので多少ねじれます。
その場合はやはりスタビ強化するといわゆる乗り心地には影響してきます。

今回交換したスタビはまだ社外品の足回りメーカーがフィット用をリリースしていませんので、てっとり早く1.5T用の純正パーツを使用しました。
初期型?の1.3はデビューと同時に突き上げ感が強い等の乗り心地に関する不評が多かったようで、1.5Tでは柔らかい乗り心地になっていました。
ブッシュを含めトータルで改善したそうですが、個人的には初期型?1.3の足の方が単純に硬い足周りに感じました。
ただ、柔らかい足ではロールが大きいので初期型?1.3で使用されているスタビよりも直径で3mm太いスタビでロールをコントロールしているそうです。

ということで足回りのブッシュ類は変更せず、単純に太いスタビに交換して現在の足(Ti-2000のみ)よりもロールを抑えコーナリング時の操縦安定性を狙ってみました。

  • 材料
スタビ、アンチ・スエー・バーとも言う。

1.5T用です。

フロントスタビライザー:51300-SAA-E01
価格4000円

ブッシュ・フロントスタビライザーホルダー:51306-SAA-E02
価格300円(2個必要)

部品番号は要確認。

  • 交換
フィットじゃなかったら簡単なんですが・・・。

中央のサブフレームの上側にある細長い黒い棒がスタビライザーです。

スタビ固定ネジはたったの6個。
猿でもできる級のめっさ単純で簡単です。
あとは知恵の輪みたいに捻ったりしながら抜くだけ。

・・・普通は・・・。

丸見えボルトは余裕っす。

ここは余裕しゃくしゃくです。

六角レンチをボルトのセンターに刺して、ナットを緩めます。
反対側も同じ。

ナビ側はなんとか。

ナビ側のスタビホルダーに固定されているボルト2個を・・・。

キツイですがなんとかいけそう。
ホルダー奥側のボルトはドラシャのブーツが邪魔かな。

あかんでこれは〜。

ドライバーズ側は・・・。

ホルダー手前にあるボルトはかろうじて回せそうですが、ホルダーの奥にあるボルトは電動パワステのモーターが邪魔をしてまったく回せません。。
というか指も入らないんです・・・。

サブフレームと車体を固定しているぶっといボルトを外し、その他もろもろを外さないとスタビ交換ができないことが判明。

悔しいですがディーラーのお世話に・・・。

ということでこの光景です。(笑)

純正パーツの交換ということでディーラーのお世話になりました。
スタビ交換の工数?の上限1.4(だったかな)で工賃は10500円。
これから繰り広げられる光景はすごかったです。
はっきり言ってこれで工賃10500円はめっさ安いと思いました。

カーボン・ディフューザーでフルフラットにしたいなぁ。

バンパー下のアンダーカバーを外します。

やはりと言おうか、なんだかえらい作業になっていく予感がひしひしと・・・。

ここのボルトは太いです。重要ですねぇ。

サブフレームと車体を固定している4本のボルトを外します。

エンジン本体はエンジンマウントを介してエンジンルーム内で固定されていますのでサブフレームを外してもストンと落ちてくることはありませんが、必要以上にエンジンが下がらないようにミッションケースの下につっかえ棒を置いて支えています。

こんなん持ってへん。 つっかえ棒でエンジン本体を支え、油圧式のミッションジャッキでサブフレームも支えています。
ステアリングシャフトは大丈夫かな。

ミッションケースとサブフレームを固定しているボルトを左右とも外し、サブフレームが完全に宙ぶらりん状態。

サブフレームはロアアームを介して足に接続されているので落下することはありませんが、ステアリングシャフトやその他部品はサブフレームに固定されているので、ジャッキで必要以上に落ちてくることを防いでいます。

これを外すのは根性いります。

外した部品はこれだけ。

でもこれを外すのにはそれなりの設備と専門ノウハウが必要ですのでやはりDIYでは難しいでしょうね。

ここまできたらほっと一安心。

あとはサブフレームとエンジン本体の隙間をすこしだけ広げてスタビを抜き去ります。

知恵の輪を外すように捻って引っ張っての繰り返し。

スタビ4000円って信じられないぐらい安いです。

上が1.3ノーマルスタビ。
下が1.5T用ノーマルスタビです。

どちらも中実の鉄の棒ですので重いです。
社外品の強化スタビでは中空パイプのものなどで太くてもノーマルより重量は軽いものがあります。
でもその分、安くとも3万以上はするのが一般的。

細いけど重いよ、中実は。

1.3ノーマルスタビの直径は18ハイでした。

軽量フィットですから細いですねぇ。

こちらはもっと重い。

1.5T用ノーマルスタビは21ハイ。

直径はたった3mm太いだけですが、この3mmがなかなかのもんだったんです。

組み付けは簡単。

あとはばらした逆の手順で組み付けていくだけ。

ようやく完成。
所要時間は1.5時間ほどでした。
お世話になってるディーラーではフィットのスタビ交換は初めてとのことだったのでこの時間ですが、慣れればもっと早く作業できるだろうと言っていました。

交換後、のんびり家まで帰ってきましたが、交換したという事実がなければ敏感な人じゃないと分からないだろうなという感じです。
直進街中走行ではノーマル全としていますが、多少路面の凹凸を拾う硬い足になっているというのが分かります。

でもスタビの本来の働きはねじれによるロールのコントロールということですので元気目に走行したときにわかります。
特に中高速のコーナーではびっくりするぐらいの違いが体感できます。
(費用対効果を考えると非常にコストパフォーマンスバツグンなので余計にびっくり。)
抽象的でかっこいい言い方をすると、「狙ったラインは外さない。」という感じです。(笑)
コーナリングでのロールの低減がこれほど運転しやすくなるのかというのを改めて感じました。

今まではコーナーへ突っ込むような走りをしたときにフィットでは比較的に硬めのスプリングであるTi-2000でもコーナリング中にはロールが大きく「もう少しロールが減ったら運転しやすいだろうなぁ。」と思っていましたが、「ピタッ。」と路面に踏ん張りながらステア一定で「ス〜ッ。」っとレールの上を走っているかのようにコーナーを曲がっていけます。
また、 コーナリング中に路面の凹凸を拾うと時間差のある揺り返しが車体全体のロールに影響して安定感に欠けるということがあったのですが、それがロールが少なく凹凸を拾った時の揺り返しが瞬間的に収まるというのがかなりいい感じ。
言葉で書くと説明が難しいですが、コーナリング中の車体の動きで「ウオォンウオォンウオォン」というロールの揺り返しが「ウォンウォンウォン」と瞬時に収まります。
(伝えにくい・・・。)
また、コーナーアプローチから瞬間的に「スパッ。」っとステアを切ったときの車体の初期回頭がロールの低減でダイレクトに反応するのでかなり気持ちいいです。

ノーマルの足が気に入っているがロールのみ減らしたい方やテイン等の柔らかめの足でもうあと少し硬くしたい方などもこのスタビ交換はなかなかいいんじゃないでしょうか。
部品費用が4600円・ディーラー工賃が10500円で税込み16000円ほどの激安純正流用スタビ交換ですが、効果はかなり高く体感できます。
もちろんですが車高はまったく変わりませんよ。

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